創立60周年代運動指針

「多様な個性が調和する持続可能なまち“ひらかた”の創造」
~希望をもたらす存在であり続けるために~

創立60周年代運動指針とは

「創立60周年代運動指針」とは、(⼀社)枚⽅⻘年会議所が地域における⻘年会議所として、また、⻘年会議所に所属する個⼈として、その理念を実現するための、今後展開する具体的運動やJAYCEEとしての活動の⽅向性を示し、我々⼀⼈ひとりの行動の道標とするものであると定義します。

はじめに

(⼀社)枚⽅⻘年会議所は、1962年に全国で221番目の⻘年会議所として「われわれは、つねに団結の力により創造者としての勇気と実行力をもって地域社会の進歩発展に貢献せんとするものである」という設立趣意のもと誕生しました。以来60年間に亘り、⻘年らしく英知と勇気と情熱をもって「明るい豊かな社会」の実現へ向けて運動を展開してまいりました。
東日本大震災をはじめ、日本各地で地震や風水害などの自然災害が多発したことで、⼈と⼈との助け合いや繋がりが以前より重要になってきました。そして、ICTの急速な発展により⼈々の生活の利便性が向上した⼀⽅、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大したこともあり、他者との関わり⽅が加速度的に変化しました。また、少子化・⼈口減少問題に⻭⽌めがかからず、引き続き日本の社会全体に大きな影を落とす要因となっています。
わがまちにおいても同様であり、生産年齢⼈口の減少に加え、低成⻑時代に起因する子育て世代の働き⽅の変化などにより、地域コミュニティの衰退と繋がりの希薄化が進んでいます。
地域内での交流が活発に行われ、市⺠が互いに⽀え合う関係を築くためには、各々が多様な個性を受け入れることの重要性を理解し、積極的にコミュニティを形成することのできる場が必要であり、そのための仕組みづくりが求められています。変化する社会にあっても、創始に掲げた変わらぬ理念を追求するために、組織は変わらなくてはなりません。
⻘年会議所が変わらぬ理念を追求し、変わることを恐れず、地域の中で希望をもたらす存在であり続けるために、「動的平衡」をキーワードとして、10年間の運動指針をここに掲げます。

「多様な個性が調和する持続可能なまち“ひらかた”の創造」

すべての役職が単年度制であり常に新入会員を受け入れ、40歳で卒業するという条件の下で創始に掲げた「地域社会の進歩発展に貢献する」という理念を追求して活動する(⼀社)枚⽅⻘年会議所は、生物で例えるならば、日々新たな細胞へと入れ変わり成⻑するという側面をもちながらも生物のもつ本質や個性は変わらない様、つまりは動的平衡と相似しています。
時勢に合った思想を取り入れ、多様な個性を調和させ、運動を展開している我々は、様々な考えを互いに認め合える環境をつくり続け、枚⽅に住まう全ての⼈々が希望を胸に、手と手を取り合える持続可能なまち“ひらかた”の創造を目指します。

(⼀社)枚⽅⻘年会議所ビジョン

(⼀社)枚⽅⻘年会議所は、地域社会の進歩発展に貢献するために次に挙げる運動を展開してまいります。

⼈材

昨今の環境の変化により経済は疲弊し、市⺠の間では閉塞感が漂っています。そのような時代の変化に柔軟に対応し、様々な個性を受け入れることで多様な⼈材を先導し、地域や経済の成⻑に繋げていくことのできる⼈材づくりが求められています。
我々は事業を通じて地域社会の進歩発展に貢献し、多様な個性を活かして確固たる信念をもち、自立した判断のできる⼈材を育成する必要があります。また、その過程で市⺠と共に様々な価値観を共有することで、我々自⾝も成⻑する機会が得られます。
今後も、地域で活躍することのできる⼈材を育成するという⻘年会議所の変わらぬ本質を追求し続けていくために、多様性を尊重し、個性を活かす事業を展開してまいります。

地域

地域コミュニティの衰退と繋がりの希薄化は、市⺠が地域に対して意識を向ける機会の減少に繋がります。自らも地域を構成する⼀員だという当事者意識をもつことで、積極的に他者との繋がりを深め、コミュニティに参画していくことが重要です。
わがまちにおいて、個々に地域愛はもっているが、まちのために何をしたらいいのか分からず行動できない市⺠が多くいます。
産学官⺠と協働し、個々の地域愛を活かしたまちづくりという⻘年会議所の変わらぬ使命を追求し続けるために、我々が主体となって多様な個性をもつ市⺠の交流の場として、時代に合わせたプラットフォームをつくり、⼈と⼈との助け合いの精神を醸成することのできる事業を展開してまいります。

国際

私たちは地域社会の⼀員であると同時に、国際社会の⼀員でもあります。国が抱える問題は自⾝の問題であり、地域の問題であるという当事者意識が無くては恒久的な世界平和の実現は成しえません。
私たちができる諸外国との⺠間交流は、まさに多様性を認め合うために欠かせない交流であり、⼈を通してその国を考える交流、他国を知ることで自国の良さを再確認する交流、つまり、互いを知り受け入れる寛容な姿勢こそが必要です。⻑く培ってきた⺠間交流において、国は変わらずとも⼈は変わり続けました。それこそが動的平衡であり、恒久的な世界平和のためにも積極的に文化の違いを受け入れ、枚⽅を世界に発信する運動を継続して行うことで、今後も⺠間交流を行う事業を展開してまいります。

組織

60年の間、(⼀社)枚⽅⻘年会議所の志は途絶えることなく連綿と受け継がれてきました。創始の精神を愚直に追求し続け、地域から信頼される団体として活動し、⼈口減少社会にあっても賛同者を得ることで、会員数を増加させています。
組織を発展させていくために、今後も時代の変化に合わせ、多様な個性を受け入れる組織づくりが求められています。職種・性別・家庭環境や思想に捉われず、誰もが地域のために汗を流せる場所であり続け、⻘年会議所としての本質を変えずに、時代の変化に合わせて多様性を受け入れ続ける必要があります。
そして、地域から信頼され続けるためには、今後もより厳格にコンプライアンスを遵守しなければなりません。また、我々が地域を牽引するリーダーとなる上で、⻘年会議所は常に⼀⼈ひとりが自らと互いを律することのできるひとづくりの場である必要があります。
目まぐるしく変化する時代に即して調和する、変わらないために変わる動的平衡を実現することで地域に希望をもたらす組織を目指してまいります。

おわりに

我々は、設立から今日まで地域の多くの課題に向き合い続けてきました。時代が進むにつれ、地域における課題も刻々と形を変えています。しかしながら我々の目標は「明るい豊かな社会」の創造であることは、どの時代でも変わりません。地域にとって希望をもたらす存在であり続けるために運動の本質を変えず、そこに至る道のりの変化を柔軟に捉え、愚直なまでに率先して行動し続けることで地域は活性化されます。
「明るい豊かな社会」を目指し、地域の未来を語り、未来を描くためにも多様性を受け入れることが重要です。だからこそ今、「動的平衡」というキーワードを掲げ、持続可能なまちを創造し、地域に希望をもたらす事業を展開してまいりましょう。